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札幌を拠点に活動する劇団です。2011年1月1日結成。
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『瀧川結芽子』を終えて。

2015.11.22 22:59|第18回公演[瀧川結芽子]
こんばんは。小佐部です。
遅くなりましたが、劇団アトリエ第18回公演『瀧川結芽子』にご来場くださりありがとございました。

最近、僕はあまり自分の作品についてあまり書きたくないな、と思っていたのですが、
そろそろ書いてみてもいいかな、と、気が変わり始めてきたので、書いてみようと思います。

写真とともに、書いていこうと思います。

DSC_8740.jpg
はじまり。

DSC_8767.jpg
オープニング!

DSC_8852.jpg
モテモテライフ。

DSC_8950.jpg
オーディションの結果!

DSC_9059.jpg
絶頂ザムライ。


結芽子少女時代編~大学生編です。

オープニングで歌って踊って、そこから次々にシーンが展開されていきます。
ギャグマンガのようなタッチで描かれた部分が多くありました。
殺陣(と呼べるかはわからない)もやってみました。

基本的にハイテンションで、バカバカしいです。

結芽子は万能少女から、少し大人になっていきます。
大学生編あたりで、「どうやら楽しいだけの劇じゃないぞと」と思われたことでしょう。
ハイテンションブラックのまま社会人編に突入します。

DSC_9176.jpg
ダンボールをかぶる。

DSC_9265.jpg
結芽子の歌。


そして、結芽子はダンボールをかぶっちゃいました。

もともとお面の予定でしたが、柴田(結芽子の役)が前作と同じは嫌だといったので、ダンボールになりました。
(「よつばと!」とうマンガにダンボーという手作りのダンボールロボットが出てくるのですが、ちょっと似てます。)


……ちょっと苦労話ですが、
ダンボールが予想より重たかったため、柴田はずっと手で支えていました。
なので基本的に柴田は両手を使わずに演技をするという重荷を背負ったのでした。


なんやかんやあってダンボールを脱いで、
社会人編は「結芽子の歌」でフィニッシュ。

僕の中ではここまでが前半でした。
(ここまででだいたい52分。)



それで、ぼくが一番気に入っていたのが、
結芽子大学生編~社会人編でした。

やっぱり僕がこの辺の年代なので、
今思えば一番筆がのったとこだったと思います。


ところで、今回の作品は、なんか変な表現が多かったと思います。
要するに写実的(事実をありのままに描き出そうとすること)じゃないということです。

ギリシャ神話たち、バスケの解説、軽音楽のバンド、
鏡に映る結芽子の姿、ぐるぐる回る記憶、サムライ、などなど……。

もちろんこういう変なシーンたちを、たくさん書こうと思って僕は書きました。

去年11月の第15回公演『愛と宗教』、今年2月の第16回公演『メシアの蟻地獄』、そして第18回公演『瀧川結芽子』と、オリジナル台本は、こういう変なシーンを多く書いてきました。
(そして、今回の『瀧川結芽子』がその集大成だったわけです。)

これには理由があります。

去年9月に第14回公演『学生ダイアリー'14』という作品を上演しました。
学生サークルのお話で、基本的にはふつうに人が出てきてふつうに人が喋って話がすすんでいきます。
(幽霊が出てくるとか、ブログを書いているとか、多少ふつうじゃないシーンもありましたが。)

それで、その作品はある程度満足したので、
もっと次のステップへと進みたい、と思ったのです。

もっと現実的じゃない、「舞台ならではの表現」みたいなものがあるんじゃないか、と思ったのです。

そこで、その年(つまり去年)の8月22日に札幌国際芸術祭2014の演目で、
『BABEL(words)』というパフォーマンスを見たことを思い出しました。
こちらでダイジェスト動画が見られます。)

僕が生で見た舞台の中で最高の舞台でした。
(しかも当時、確か2000円くらいで観ました。10000円払っても全然いいなと思いました。)

そのパフォーマンスに感動した僕は、
もっと写実的じゃない、パフォーマンスのようなものをつくろうと思って、
『愛と宗教』という作品をつくりました。

演劇というよりも舞台パフォーマンスに近いような作品でした。

ストーリー部分はそんなに充実させず、
テーマに沿っていろんなシーンを次々に展開させる作品でした。
なので、演劇として観に来た人には、「難解」だと思われたかもしれませんでした。


その半生を踏まえて、その次の作品は、
そのような手法をとりつつ、ストーリーもつくろうと試みました。

その頃ちょうど、『おやすみプンプン』というマンガを読んでいました。

僕はこの漫画に衝撃を受けました。

だいたい写実的なのに、主人公の見た目だけがものすごくリアリティなく描かれています。
内容はというと、平凡な男子の幼少期から二十何歳までを描いたもので、
後半に行くにつれ主人公は鬱々としていきます。

一気に全13巻を最後まで読みました。

すごいマンガに出会ったなと思いました。


そこで『メシアの蟻地獄』は、主人公や脇役を写実から話しつつ、
ほかはなるべく現実的に、ということを意識しつつ、
比較的スケールの小さい範囲でつくることにしました。
(あまりうまくいかず、直前まで書き直してました。)


そして、

その過程を経て、今回の『瀧川結芽子』は作られました。



DSC_9291.jpg
プイバシー保護のため音声は変えております。

DSC_9370.jpg
DO☆GE☆ZA

DSC_9416.jpg
母と娘。

DSC_9442.jpg
光陰矢の如し。


結芽子結婚編~母親編です。
ここから後半です。

少し会話のパートが増えてきます。
結芽子も結婚して、精神が不安定な時期はひとまず落ち着きます。
(いろいろあってすぐ不安定になりますが。)

ですが結芽子ももうあまり若くないので、
シーン自体もあまりハイテンションではなくなっていきます。

全編ハイテンションにしようかなとも思ったのですが、
シーンの雰囲気も、その年齢に合わせたほうがよいだろうなと判断して、
大人になるにつれてシーン自体も少しずつ落ち着けるように作りました。

大人になって、現実を受け入れ(というか半分あきらめ)てきたのです。

それでもやはり悩みは尽きない結芽子です。

ここまででだいたい80分くらいです。


DSC_9466.jpg
相続編。

DSC_9491.jpg
残り少ない人生。

DSC_9549.jpg
おやすみなさい。


結芽子介護・相続編~老後編です。

このあたりになってくると、もう楽しいシーンは皆無になってきます。
いつか多くの人にやってくる厳しい現実のシーンばかり。
会話のシーンがメインになってきます。

結芽子ちゃんは、年を取って、たぶん楽しいことがなくなってきたからです。


年をとると、人間は衰えて、死んでいきます。


結芽子も、年を取って死んでいきます。


観客としては、主人公が死ぬ前になにか、少しでも救いがほしいと、
そう思った人も多かったかもしれません。


でも、僕は思うわけです。


きっと大した救いもなく死んでいく人って、たくさんいるだろうなと。


今回の物語のテーマは「平凡な悲劇」でした。


たいてい、なにかを作品にしようと思うと、あまり平凡なことは書きません。
平凡なことはつまんないからです。


でもその一方で、そういう「平凡でつまんない」人生を送っている人間が、
きっとたくさんいるのです。


だから僕は、なるべく誰にでも起こりうるような「平凡な事件」で全編を構成してやろうと思いました。

きっとそっちの方が、多くの人が「そう、現実はそんなもんなんだ。」と共感できると考えたからです。

(そして、ありきたりな「学校に遅刻しそうになって生意気なヤツとぶつかり、のちにそいつが転校生として現れる」というありきたりな幕開きにしました。誰でも起こりうる事件ではないでしょうが、物語の展開としては使い古されたシーンです。)


ゆえに、死に際も「平凡な悲劇」を貫きました。

死ぬときに、後悔と恨み言をぶつぶつと、
自分の人生を肯定できずに死んでいく。

きっと、そういう人が世の中にたくさんいたはずです。

生活にお金の余裕もある、結婚もしている、子供もいる、
人生で少し楽しいことだってそこそこあった。

それでも、肯定できずに(もしくは「自分の人生はこんなもんだった」とあきらめて)死んでいく人が、
きっとたくさんいるはずなのです。


それは本当に悲劇的なことだと思うんです。
多くの人が体験してそうな、平凡な悲劇です。


僕は別に、「芝居には救いが必要だ」とは思っていません。

いや、きっとここで救いを描いたら、
どう描いても嘘臭くなるでしょう。


それに、もしここで救いを描いてしまったら、
「ああ、自分は今結芽子のように生きているけど、きっと死に際になにかしら救いが待っている」と思われるかもしれません。

それこそ奈津子姉ちゃんと同じです。
自分でなにもせずに、「なんか救いが訪れないかな」とか思ってても、
救いなんて訪れません。

ゆえに僕は、
今、結芽子と同じ道を歩もうとしている人たちには、
結芽子を反面教師にしてほしいのです。

今、何もしないで、結芽子と同じような道を歩んでいるならば、
きっと結芽子と同じ死に様になるでしょう。

そこに救いはありません。


DSC_9573.jpg
エンディング!


でも、今回はお祭りなので、
あまり暗い気分で劇場を出て行ってほしくないな、という思いもありました。


せめて音楽だけでも楽しく、最後はダンスで締めくくりです。

孫のコユメちゃんは、おばあちゃんと同じ道を歩むかもしれないし、
また別の道を歩んでいくかもしれません。



これからの人生、どうやっていきていこうか、
僕も考えていこうと思います。



去年の9月、『学生ダイアリー'14』という作品を上演したあとと同じように、
今回の『瀧川結芽子』で『愛と宗教』から続いたパフォーマンス的な手法もある程度の地点まで到達できたと感じられました。


きっと次回からは、また違った作品をつくっていくと思います。
現在、次回作のプロットを作り始めようとしている最中です。


僕は次のステップへと行きたいのです。

劇団アトリエも、あと39日で結成からちょうど5年を迎えます。


もっともっと高いところに行きたいです。


ここまで来られたのは、本当にたくさんの人のお蔭です。

役者さん、スタッフさん、劇場や施設の方々、
そして劇場に足を運んでくださるみなさま。

これからもよろしくお願いいたします。

劇団アトリエ  小佐部 明広

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